2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

chapter7-5. ポワロの人物像を守るのは私

クリスティによると『バッタのように一直線に向かった』とある。これもまた忘れたことのない原文である。 この処女作にはあと二つ、ポワロの特徴が書かれている。 彼女の表現で『灰色の脳細胞』とヘイスティングスにポワロが断言するセリフ『何も隠してなん…

chapter7-4. ポワロの人物像を守るのは私

そして難民たちを引き連れて、第一次世界大戦歌として有名な「It’s a Long Way to Tipperary」を合唱しながら、橋を渡る。 その歌声は、あまりはっきりとせず、そしてポワロは明らかに音痴である。 それはともかく、このシーンは難民であるベルギー人がなん…

chapter7-3. ポワロの人物像を守るのは私

あくまで私見だが、「スタイルズ莊の怪事件」の映像化にあたり、クリスティの原作に、Clive Extonが脚本、というのはこれ以上にない組み合わせだと思う。 原作が大ベストセラーになったのは、たまたまではなく、この作品には様々なミスリードや、ひっかけが…