なぜこの映画がネット上で悪評なのか、
私には全く分からない
いや、そんな私でも
江口洋介さんか。。。、もっと目で演技する俳優にしてほしい
(少なくとも「無力だ」「届けー!」は目だけで表現してほしかった)
仲間由紀恵さんが妊娠してるエピソードはいらない
(なんの伏線にもなっていないし、「三島」が意外と無責任、という印象しか与えない)
父と子のエピソードを強調し過ぎ。。。
(ただ、子供が自分の意思でビッグBに残った、という設定は良かった)
日本の電力問題についてもう少し割いてほしかった
竹中直人の記者会見での演技はもっと淡々と、棒読みでやってほしかった(こんな政治家いる!というような。どこからみても「竹中直人」だった)
とかはあるんですが
久しぶりに
「予算ちゃんとあったんだね!」
と安心して見れました、最後まで
(え、そこ?)
原子力発電については
私は間違いなく「沈黙する群衆」であります
ウクライナ侵略によって、世界的に電気代が値上がりしている中で、さほど値上がりの影響を受けていない地域に住んでいます。
メディアで騒がれているほどの値上がりの影響を受けていない理由は原子力発電のおかげであり
それを知ったときの正直な気持ちは
「原発ありがとう」
でした
映画のハナシに戻そうか
本木雅弘さん、綾野剛さんが見せた死を怖れていない人間の狂気の演技はすごかったです。これだけでも見て良かった
登場人物がパニックで大声を張り上げるような演技の中、國村隼さんの淡々とした演技のほうが、現実みがあって好印象でした。
特に避難指示を出すところ
ただ、電話を叩きつけるシーンは、そういう表現で怒りを表すよりもっと別の方法が良かったな
一番好きなセリフはこの國村隼さんの「(高速増殖炉)新陽を信じるというのは、ここで働いている人間を信じるということです」ということ。
というわけで、國村隼さん演じる電子力発電所所長は最後まで所員と命運をともにする。
私はこれは凄く日本人的な思考だな、と思った。
人を信じて死ぬことが崇高、それが人間の生きる道だという考えが。
技術は人が作る、その技術者を、部下たちを、信じている。だから最後まで逃げない選択をする所長
(原作ではそこまで書いていなかった。部下を置いて自分だけ安全な場所には行けない、みたいな感じ)
「人間は不完全。だからその人間が作ったモノは不完全で当たり前。危機が生じたらさっさと逃げよう。命あってのモノダネ」
という考えと真逆だな、と。
「高坂」という刑事が実に感じが悪くて、面白かった(褒めてる)。しかもヅラっぽいし。
仲間由紀恵さんと本木雅弘さんのカップルが、美男美女過ぎて笑えた。あまりに美男美女すぎて感情移入は不可能じゃあ〜!
とはいえ、「ヘリが落ちても原発は大丈夫だって、国は言ってるじゃないですか。(だから)彼は殺人犯じゃないですよね」と、言うシーンは仲間由紀恵さんの演技が光ってた。
最後に
脚本家さんって本当にすごいですね
あの原作からこの脚本に落とし込める技量には舌を巻きました
(父子エピソードはちょっとくどかったけれど)
制作費が10億なのに、興行成績がそれ以下、というのは完全に配給元の問題ではないだろうか
もっと稼いでも(観られても)いい映画だと思います
#天空の蜂