大河ドラマ 光る君へ「放たれた矢」

伊周と隆家が出仕ボイコット

 

あたかもドラマでは、「あの不良兄弟、困ったちゃんだよなあ」みたいな感じになってましたが、気に食わないことがあると出仕拒否するのは、藤原氏の常套手段です。

当然、道長だって、三条帝の東宮の立坊の際に

東宮はオレの孫(彰子の生んだ皇子)だろ!道隆の孫(定子の生んだ皇子)なんか認めねぇ」

ということで出仕拒否していた時期があるようです。

まあ、多分、コレ、ドラマではすっ飛ばされると思いますが。。。

 

道長のヤンチャエピソードを、ことごとく握り潰しにかかる「光る君へ」

 

まひろ(紫式部)が、清少納言と仲良しこよしのお友達で、そのツテによって後宮で、一条帝と定子と面会した、とか、その際に帝に科挙制度のことを奏上した、とか、為時パパが従五位下に出世したのはまひろのおかげ(パパ可哀想。。。)、とか捏造エピソード(妄想?)てんこ盛りの回でしたが

そんなのどうでもええわい

というくらい、闇に葬られる「文献に見られるリアル道長(たぶん)」

栄花物語の作者ビックリの道長忖度ドラマ。。。

 

↑「紫式部が大企業のOLだったなら(大鏡編)」井上ミノル著より

 

紫式部はしょうがないのよ。だって文献が殆ど無いみたいですし。妄想(?)する以外に、1年も、もたせられないじゃない?)

 

まあ、よくよく(?)考えてみますと、大河ドラマって主人公の黒歴史、とまではいかなくても、イメージダウン、と判断された(と思われる)エピソードはゴッソリ削るのが常套手段だったな、と思い当たりましたよ

 

篤姫」は、まだ比較的私にしては見てたほうのドラマなんですが、コレ、宮尾登美子の「篤姫」を原作としていたのです。

クレジットにも出ていましたしね。

 

読んだんですよ、原作。

というのも、ドラマを見て

「うっそーん。宮尾登美子がこんな少女漫画みたいなキラキラドラマ、本当に書いたの⁉」

と勘繰ったからです。

で、読んだら、よ

やっぱ、違ったよね(笑)

宮尾登美子が「篤姫」で書きたかったことは

篤姫徳川慶喜のことが嫌いだった」

ということだそうです

(本人が後書きに書いてた)

 

原作者の最大意図も何のその、ドラマでは、皆(慶喜含む)に慈愛を振りまく寛大な篤姫サマに変貌をとげていたのは、皆様ご存知のところです。

私が宮尾登美子だったら

「私、こんなお花畑ドラマ書いてないわよ!原作者っていうの、やめてちょーだい!」というレベルでした。

私がたまに目を通させていただく、大河ドラマ感想ブログの管理人様は

「何もしていないのに、やたら崇め奉られる篤姫

とバッサリ切り捨て(?)られていて、でも、たしかに的を得た表現で爆笑しました。

じゃあ、なんでそんなドラマを見ていたのかって?

まあ、第一には、宮崎あおいさんの演技が、私は好きだったんじゃないかな、と思います。

やっぱ、うまかったよね

あと、松坂慶子さん、稲森いずみさん、など私の好きな女優さんが出ていたのも大きいかな

そして、衣装がね、すごかったのよ!

大奥時代なんて、もうキラッキラよ!

刺繍すっごー!

あれは放映当時における、和装と和刺繍の技術の粋を集めた衣装だったわよ!!

(無知な管理人による個人の感想です)

 

いや〜、眼福眼福。。。

という感じで見てたので、まあ正直ストーリーはどうでもいいっていうか。。。

篤姫江戸城を退去してから見なくなったのは、ご想像のとおりです

 

「光る君へ」

ですが。

道長は「善政」を敷いたという、無茶にも程がある路線で行くのが明確になったので、この伊周、家隆兄弟の花山院への奉射事件も、道長による「厳正にして的確、公平なる処罰」として描くんでしょ?

道長が鬼の首取ったように、伊周を太宰府に流すんじゃなくて、「正当な評価」なんでしょ?

 

つまんねえヤツだなあ(byチコちゃん)

 

今まで完全に忘れ去られていたのに、急に再出した本郷奏多・花山院。。。

歴史を知らない視聴者からしたら

「え、誰だったけ?」ってなってませんか?

大丈夫ですか?

 

直近出演ラストシーンまでは

「よしこ〜よしこ〜」

ってメソメソしてた花山院なのに、彼女できてました〜、テヘぺロ

ってどう描くつもりなんだろ、そこが気になるな、うん

 

今更ですが、

花山院出家事件は本郷奏多さんという秀逸な配役だったのですから、もっとスリリングに、「キチンと」描写が欲しかったですよ、ヤッパリ。

あそこは、あの時代のハイライトでございましょう!?

アッサリした描写も恨むことながら、そこに道長とまひろのラブシーン(必要性ナシ :飽くまで個人の感想です)をぶつけて来たのは、「脚本と演出に描くだけの能力が無かった」とみなしてもいいですか?

三谷幸喜さんはああいうシーン、めっちゃ上手に(笑いあり、涙あり、みたいに)描くと思うんだよね

 

ハナシを戻そうか

 

私のお気に入り、一条くんと定子ちゃん

「皇子、皇子はまだか〜」

という伊周に

「お前はそれしか言わぬのだな」

と珍しくキレ気味の一条くん

 

何歳くらいなのかな、と調べていたら、多分15歳(実年齢)くらいですね(ということは、定子ちゃんは19歳くらい(実年齢))

 

現代的感覚で考えると、高校一年生で子供って。。。

という感じですが、子供を持つ年齢が20代以降が一般的になったのは、どうやらここ100年くらいのハナシのようです。

すごいスピードで晩婚化と晩産化が進んでいるのですね

 

と、それはともかく、一条くんは19歳で三児のパパになる予定です

 

〈誰も共感しない管理人の萌ポイント〉

透け透け几帳

この回の季節設定は夏でした

画面に蛍らしきものがCGで飛んでましたので。あまり出来はよろしくなかったですが。

で、他のシーンで、几帳の帳が、シースルーでした。サイズ小さめの几帳で、画面の端に映ってたんですが、ホホウ、と思って見てました。

ああいう透け透け几帳って、現物にお目にかかれないので、面白かったです。

 

あと、後宮の廊下にばら撒かれていた「鋲」というのか釘というのか

あれって、鉄で出来てるんでしょうか

あの時代にああいう建築材はあったんでしょうか。

源氏物語では、嫌がらせに廊下にばら撒かれていたのは別のものでしたが、流石に映像的にマズイだろ、ということだったのであえての「鋲」だったのでしょうか

それにしても、中宮定子が嫌がらせを受けていた、という設定が唐突な気がしたのは私だけですか?

ただ、そのシーンの清少納言のセリフ

「3日に一度は(鋲を)踏みますので、私の足の裏は傷だらけですわ。でも、そんなもの、私は気にしませんわ!中宮様の笑顔を見られるだけで、幸せでしてよ!」と

御簾の向こうにいる嫌がらせをした女房だか、女官だかに聞こえるように声高らかに言うシーンは面白かったです

 

#光る君へ