「瑠璃姫」という人生

今回、「なんて素敵にジャパネスク」を読み直して思ったのは
なんていうか、命がいくつあっても足りないってこういうこと言うんだろうなあ
と言うことです

子供の頃読んだときは
ワクワクドキドキの連続で、なんて面白いんだろう! ドラマチックゥゥ!
っていう感想だったのですが。。。

大人になったって言うのは、
こういうことなんだろうか

大切な想い出の初恋の人(吉野君)には、殺人目的で実家に放火され家人が焼死、危うく命が助かったと思えば、本気で首を絞められ、これまた殺されかける。なのにそんな凶悪殺人者に成り果てた相手を、大切な想い出の人だから、と助けるために、疾走する馬から派手に落ちて、肋骨骨折。。。

政敵(?)の帥の宮には、気絶するほどみぞおちやらお腹を殴られ、また絞首された挙げ句、川に落とされ、あわや水死体となりかけ、生死をさまよう。。。全てを見逃す代わりに出家しろ、なんて情けをかけたにも関わらず、また気絶するほど殴られ。。。

愛する高彬は、瑠璃をかばった挙げ句、三途の川を渡りかけるほどの全身大火傷

実のおもうさん(父)は、娘の初恋の相手の放火により、これまた大火傷


火傷するのは恋だけにしたいよね、実際の人生は。。。
みたいな。。。
みたいな。。。

いくら初恋の相手だからって、
何人も殺めた人や
自分を本気で殺しにかかった人間に
「逃げて!」
って言えるものだろうか


いやはや瑠璃って、超お人好し
高彬が言うように「情にもろい」
いや、脆すぎるよ!

なんですが
スケールの違いはあれど、大人になってみると
こういう人、いないわけじゃない

読み直して思ったのが
「いる。瑠璃みたいな人間、いる!」

いるんですよ、私の職場に。。。

やたら行動力もあって、カンの働きも鋭く
(打率は五分五分かな)
人間関係も多岐に渡り網羅してて

一方で、社会的常識が著しく欠如しており
(こういう場合、比較的社会常識というものを理解している人間(私)がカバーする羽目になる。。。)

かと思うと、情に動かされること甚だし。。。
と思えば、変なところが抜けてて、
呆れるほどピュアな面があったり。。。

ただ、男なんですが

それでも、読めば読むほど瑠璃と似てるなあ
と思いました

そしてアキ姫って貧乏で苦労した経歴があって
若干歪んだ倫理観の持ち主ですが
恋愛感情を差し引いたところで
根本では「瑠璃」ということもよく分かりました。

「絶対に生き抜いてやる」と思えること
「絶対に生き抜いて!」と言えること

この二人の姫君のギフトは、
どんな宝石よりも素晴らしい才能だと思う

私の身近にいる「瑠璃姫(男版)」も
一度目の結婚で妻に夜逃げされるも
(ホントにそんな経験するやついるんだ、と思いましたね)
めでたく一年前に、再婚しました

人生、生き抜いてます

#なんて素敵にジャパネスク
#瑠璃姫
#高彬