渡辺淳一著「男というもの」
渡辺淳一氏のベストセラー作品は、
数ページめくっただけで
「うへえ。。。」
と思ったので、好みの作家ではないのですが
俵万智さんが書評を書かれていたこの作品は気になって読んでみました。
うまく言えないのですが
なんというか、
「自分の預かり知らぬところで暴走する性(物理的要素)」と「ロマンス(脳内妄想)」の両極端を揺れて生きている生物、それが男
みたいな?
一番笑ったのが
10代の男の子が、襲い来る性の衝動をなだめながら学生時代を過ごしている一方
同世代の女の子は「少女漫画、少女小説」でロマンチックな恋愛を夢見ている
この差はなんとも埋めがたい
というくだり
あははははー
そうですよ!
私は女の子でしたからね!
「現実にいもしない理想のイケメンに恋する」時代があることはよく分かりますよ
実際の男と付き合って
結婚すると、見えてくるのは
男は「ダメダンナ」であるという事実
これとどう折り合って現実を生きるか、ってことですよ
↑
結婚の現実ってこんなんよ
(「ダメダンナ図鑑」井上ミノル著より抜粋)
妻のダンナに対する心からのツッコミを、うまいこと絵にしてくれたと、井上ミノルさんには感謝です!
話を戻しまして
渡辺淳一氏の「男というもの」は
男の女性に対するロマンチシズムみたいなことが書いてあるのですが
(実は、女のことも3割くらい書いてあって、これが意外と(?)当たってると感じた。これはすごい)
この情報を活かせるのは「恋愛期」だよなあ、
というのが私の感想
母として妻として
また社会人として生きている毎日に
こんなことまで構ってられるかい
というのが本音よ
とはいえ
読んで大変面白い本でした。
男の子を育てているママさんにもオススメしたいし、
男に幻想を抱いたまま30オーバーした女子がいたらオススメする
男性も「女というもの」を知るために読んでいいんじゃないかな
図書館で書庫に入っていた作品なのですが、もっといろんな人に、時代を超えて読まれてもいい作品なのにな、と思います。
私は「失楽園」「愛の流刑地」よりこっちのほうがいいと思います。
#渡辺淳一
#男というもの