「裸の大地 第二部 犬橇事始」角幡唯介

 

ウヤミリックが死んじゃった。。。!

 

いや、いつか死にますよ。。。

でも、主人である角幡唯介さんの腕の中で死ぬならともかく。。。

 

という、衝撃のラストで終わった「犬橇事始」

 

「裸の大地 第一部 狩りと漂泊」も読んだのですが、こちらの犬橇事始のほうが断然読みやすい

 

理由は簡単で、見たことも行ったこともない極地の風景より

犬たちのボス争いや、個性について書かれている「犬ドラマ」の方が、私の興味をひくからです

 

とはいえ、第一部からただ一人

じゃない

ただ一匹、ずーっと角幡さんの相棒だったウヤミリック

 

まだまだ一緒に旅するはずだったのに

先導犬として、まさにこれからだったのに

 

いつかウヤミリックが死んだら、毛皮にして、ずっと一緒に旅したかった、という角幡さん

事情から、それもできなくなってしまった角幡さんは、どうやって悲しみを乗り越えたんだろうか

 

犬橇チームの紅一点、カコットが産んだ仔犬が、もしかしたらウヤミリックの子供かもしれない

(断定はできないようですが。。。カコットちゃんは、複数の雄犬と交配させられて(?)いるので。逆ハーレムですな。全く羨ましくはない(笑))

 

 

でも

ウヤミリックの子供だといいのになあ

 

私は犬の多頭飼いはしたことがないので

犬の個性というものを、あまり認識したことはないのですが

角幡さんの犬橇チームは10匹前後で推移しているので

それぞれの犬の性格が比較されてしまいます。

 

仲のいい犬、悪い犬、無関心な犬

覇権争い

集団リンチ

犬が犬にみせる思いやり

犬から犬への指導

 

そして

「あいつら、いつかぶっ殺してやる!」

という角幡さんのブチギレっぷり(笑)

 

ネット記事「惑星巡礼」によると

今現在も犬橇をされているようです

 

#角幡唯介

 

「女を書けない文豪(オトコ)たち」イザベラ·ディオニシオ

敬愛するイザベラちゃんの第二作品目

 

平安古典に関するエッセイで作家デビューしたイザベラちゃんですが

実は専門(専攻かな?)は日本近代文学だそうです

 

えっ

なのに日本古語が読めるって

イザベラちゃん

どんだけ〜

 

なんか、日本人としての、

自分のスペックの低さに愕然とするわ。。。

 

だからといって、今から

「あり おり はべり いまそかり」

を、やり直す気持ちなど1ミリもございませんが。。。

 

小説とか、ほとんど読まないので

ここに紹介されている本も

ほとんど読んだことがないし

「面白そう!読んでみたい!」と思った作品もないのですが(←ないんかい! )

そんな私でも、読んだことがある数少ない作品

「わたしが・棄てた・女」

著作 遠藤周作

 

イザベラちゃん曰く

『まったくもって納得のいかないストーリー』

 

よくぞ、言ってくれた!

もう、ホントその通りよ!

 

何が聖女じゃ〜!

ふざけんな〜

 

私、この作品を読んだの高校生だったんです

で、たまたま高校の世界史の先生がこの「わたしが・棄てた・女」のヒロインを

絶賛したんですよね

「素晴らしい女性だ」

 

 

そこで、私は

「はあ?はあ? 男ってホント、馬鹿なの!?」

としか思わなかったですよね

 

そんなムカつく作品をなぜ読んだのか

 

それはこの作品を、

当時私が惚れ込んでいた音楽座が、ミュージカルにしたからです

 

先にミュージカルを見て、

まあストーリーとしては納得行かなかったんですけど、

原作読んでみようと

 

やっぱり全くもって納得いかなかった(笑)

 

ミュージカルの作品としての出来は悪くはなかったんですよ

むしろ、よくこんな難しいのを、うまいこと舞台作品にしたなあ、っていう感じで

舞台としては、ホント良かったんです

 

ストーリーがさあ、なんなんよ

ていうだけで

(だけ?)

 

で、イザベラちゃんの解説も読んで

やっぱ納得いかんわ

っていう感想よ、やっぱり

 

え、何が納得いかないのかって?

何もかも!

ですよ

 

美貌と財力を盾に、男たちへの復讐に生涯を費やし、初恋の人に対して純潔(なんじゃそれ)を通した

真珠夫人』も

(読んでないです。

イザベラちゃんの解説とWikipediaの情報のみ)

性欲のはけ口にだけ利用され「棄てられた」『わたしが・棄てた・女』のヒロインも

今際の際に、男の名前を呼んであの世へ行く

 

んなわけないだろ

そんな女いるか

近代文学、わからんわ。。。

 

ああ、だから

「女が書けない」ってことでしょうか

 

#イザベラ・ディオニシオ

 

NHK大河ドラマ「光る君へ」第1四半期

あんまり真面目に鑑賞しておらず、見てもスマホの小さい画面なので、理解度はすごく怪しいのですが

四半期クライマックス(勝手に命名)の花山天皇出家事件が終わって

まあ、色々考えたよね

 

主人公まひろと道長の恋路が、ストーリー展開の邪魔だと思ってるのって、私だけなんですかね?

 

吉高由里子さんの演技は嫌いじゃないし、家族と一緒にいるシーンはすっごく好きなんです

コミカルだったり、ホロリとしたり

まひろパパも弟もいい感じ

それにパパの「お前が男だったら」というセリフも、このシーンで言わせるとはグッジョブ!

な感じ(上から目線で失礼します)で

パパの演技もめっちゃ良かったな〜

弟も、イケメンだけど、オムツイマイチな感じも可愛くて面白くて

(唯一、母親が殺されたエピソードっているのか?という感じでしょうか)

 

でさ

視聴者はまひろと道長の恋にトキメイてるんでしょうか。。。

 

私は二人が出てくるたびに、なんかストーリーが「ダレる」なあ。。。

と思ってしまうんですが。。。

 

なんかね、この二人の恋にイマイチ「のれない」

こんな展開にしちゃって、この後、どうやって落としていくんだろ、っていうことしか考えられないんですよね。。。

 

花山天皇出家の回は、

ついに二人がベッドイン

(あんなにハッキリ映像化しなくてもいいのに。もっと視聴者の想像に任せるように描いてほしかった。っていうか、いるんか、あのシーン!!?)が同時並行で

「そんなんええねん。いらんねん。花山天皇をもっと見せて!」

ってムキーってなったましたよ。

 

本郷奏多さん、すごくお上手ですよね

ずっと見てたい

 

帝の衣装がなんだかサイズあってない感じが、「帝」としての地位と「花山天皇」の気持ちとのズレを現しているようで、良いです!

 

藤原家メンバーで素敵なのは

道綱くん

ちょっと「抜けて」いる感じがたまらなく可愛くて、陰謀の重い回に「クスリ」と笑える感じがとってもいい

 

これまでの道隆の存在感がエライうっすいんですけど、次回以降に期待

していいんですよね?

これまでは、オイシイとこ、全部道兼にもってかれちゃって。。。

 

ドンマイ!

道隆!

これからは君の時代だ!

 

 

で、花山天皇出家の回で考えたよね

 

「女は恋愛でもしていないと、政治ドラマに絡めない」

 

唯一、政治で絡めそうな道長のお姉ちゃんは、絡んでるんだか、空回りしてるんだか、よくわからないですし

 

また驚いたのが、黒木華さんが

ビックリするぐらい可愛くない!

 

原因は

鬘か?

化粧か?

はたまた衣装か?

 

もっと彼女の顔の輪郭や雰囲気を活かすような、鬘とかメイクとかできないんでしょうか

 

頼むから、もっと可愛く、美しくしてくれ

 

まひろとの差がありすぎて、いくらなんでも不憫じゃ

(あえて、なのか!?)

 

 

ふぅ

 

さて

第2四半期の見どころはきっと

伊周が花山院に矢を射るシーンですよね!

(管理人の脳内では主人公が本郷奏多さんに変換されています)

 

楽しみだなあ〜

 

#光る君へ

ファーストクラス級ホテルで晩御飯

本当はホテルの名前出そうと思っていました。

ちょっとぼやかしました。

 

一人きりになれる夜があったので

ゆっくり食事がしたいと思い

某ホテルの晩御飯を予約しました。

 

最寄り駅から車で◯分としか記載のないホテル。。。

 

歩いて行くゲストなんてほとんどいないんだろうなあ

途中でタクシーでもひろうかな、

とトボトボ歩きながら思っていたら

うっかり着いてしまいました。。。

 

京都は京都なんですけど

四条から歩いて4時間以上かかりました

(途中、バスに乗ったり、カフェで休憩したり。でもほぼ歩いたよ!)

 

京都に来た、という感覚はあまり持てませんでした

 

京都特有の空間、細部にまで美意識を張り詰めたような

日本人の体格に馴染んだような、あの独特のサイズ感は

全くありませんでした

 

飽くまでもホテルのブランドイメージとそのサイズ感で

どこまでも、その「ホテルブランド」でした

 

 

食事は美味しかったです

庶民の私からしたら

「そんだけ払って、イマイチだったら逆にビックリするわ」

ていうお値段でしたけれど、

それでも美味しかったです

 

妥当な値段かどうかまではわかりませんが、

どれもこれも「ハズレ無し」の美味しさでした

 

飲み物料金表示が、サービス料、税金込みなのがありがたかったです

 

ただ、料理の説明が、常連客(もしくは滞在客?)、一見客(私)、外国人(日本語通じない)で、違うのはいかがなものなのでしょうか

 

と言っても、

サービススタッフや板さんとお話しさせていただかなかったわけではなく

グローバルに展開するホテルですので、ホテルの写真集(15000円で購入可能らしいですわよ、奥様!)を見せて頂いたり、どこがオススメだとか。。。

雑談させていただきました

 

流石に帰りはタクシーを呼んでいただきまして

駅まで歩いて帰るということはしなかったんですけれど

何故か100円、ボラれましてね。

なんか、感じの悪い運転手さんでした

高級ホテルの客ということで、足元見られたんでしょうか

 

2400円ってメーター表示出てるのに、2500円です、ってぬけぬけ言われました。

聞き間違いかと思ったのですが、3000円出して500円しかお釣りもらえませんでした。

京都でタクシー乗るのやめよう

 

 

「青池保子さんのカラー原画は美術品」

 

一番好きな漫画は何かときかれたら

青池保子さんの

エロイカより愛をこめて」です。

 

魅力的なキャラ(ほぼおじさん)が山のように出てくる漫画ですが

イケメンでかっこいいのに、少佐に片思いなゴージャス伯爵はやはりかわいい

(作品中、ほぼ一人で少女漫画らしさの華という「任務」を負う伯爵。。。)

 

よっ!

さすが主人公!

 

青池保子さんの漫画が面白いのは言うに及ばず

(と言っても、全作品読んでないんですが。。。)

 

青池保子さんのカラー原画の美しさを

君は知っているか?!

(上から目線で失礼します)

 

画業50周年の時、京都マンガミュージアムで、原画展とサイン会が行われたのですが

カラー原画の美しさにボーゼンとなった私がいました。

 

なんちゅう美しい絵を書く人なんじゃー!

 

感動を通り越して、衝撃でしたね

 

サイン会の日、10時から整理券配布、とのことだった10時目指して行ったら、なんと「整理券配布終了」の張り紙が。。。

 

どゆこと!?

 

なんと、朝6時位から、整理券待ちのすごい行列ができてしまったので、早々に配布してしまったとのこと

 

しかも先着100名だったのを追加して配布

 

ミュージアムのスタッフのおじさんが

「こんなに人気あると思ってなかった。。。」

と、ぼそっとつぶやいてました

 

あまい!

あまいぞ!

青池保子ファンを舐めるな!

 

いやね、私は、整理券を貰えなくても近隣から来てるんで、まだいいんですよ

 

一緒に「整理券配布済み」の説明きいてた女性はキャリーバッグ持ってましたからね

 

彼女、遠方から泊りがけで来てはったと思います

気の毒に。。。

 

という思い出話はさておき

今回、画業60周年でまた原画展が開催されるということで

「あの美しいカラー原画にまた会える!」とスキップして(心理描写)行ってまいりました。

 

展示室1と展示室2に分かれているのですが、私は最初、展示室1が全てだと思って全集中力をそこに費やしてしまったんですよね。。。

 

いや、それぐらい見応えのある原画なのよ

 

展示室1で燃える尽きて灰になって出てきて

エロイカの原画は今回無いのか〜、とは思ったんですけどね)

 

順路に従うとなんと!

展示室2が!

 

入る前に、ソファで休憩したよね(笑)

 

展示室2の後半が「エロイカ」の原画ですよ!

 

伯爵、あんた相当時間と手間がかかってるよ!

こんの幸せ者〜!

 

という幸せな時間だった。。。

 

少佐も髪の毛一本一本に至るまで、すごく丁寧に描かれているんですけど、伯爵の衣装の模様とか、レースや宝飾の細かさとか金髪巻き毛のフワフワとか、。。。

 

手間のかかる男よのう、伯爵。。。

 

現在はカジュアルファッションに身を包む伯爵ですが、往年の伯爵の絢爛豪華さはスゴイわ

 

 

飛行機もめちゃくちゃかっこよかったなあ~!

一度は乗りたいルフトハンザ機

 

展示室2を出ると、学芸員の方による説明会がっ!

14時からでした。

解説してくださった可愛らしい学芸員さんの言葉は、まさにファンとして納得でした

 

青池保子先生のカラーイラストは、美術品です!!」

 

学芸員さんの青池保子さんへのリスペクトの数々の解説には、私も「わかるよ〜!」と抱きしめたい気持ちでいっぱいでした。

 

部屋はクーラーのききすぎで、めっちゃ寒かったんですけれど。。。

 

#青池保子

 

 

 

 

 

 

 

 

# 青池保子

#小磯良平美術館

 

「アメリカの常識 日本の常識」松岡陽子マックレイン

1989年に出版された本で、この本が出たとき、著者は30年アメリカに住んでらっしゃったそうなので、ここに書かれているアメリカは1960〜1980年代ということになるかと思います。

 

「常識とは偏見のコレクションである」

というのはアインシュタインの言葉だったでしょうか

 

今も半世紀以上前も変わらないなあ、と思う箇所もあれば

なるほど、そういうことがあったのか

という箇所も色々あってなかなか面白く読みました。

 

アメリカの妻は精神的に夫に依存している

日本の妻は経済的に夫に依存している」

 

著者の夫はアメリカ人で、生活もアメリカだそうですが

アメリカで生活していると、夫が不在時、心もとなくなるそうです。

一方、日本に帰国して、夫と離れていても、何も思わないそうです。

 

その理由を色々と考察されていましたので、ご興味あればお読みになられてください。

 

私が面白いな、と思ったのは

日本の妻は

「精神的に夫に依存していない」

ということです。

 

24時間猛烈サラリーマンが「普通」あった時代

ワンオペ育児が「普通」だったわけで

「旦那元気で留守がいい」

だったわけで

 

そりゃ、精神的に独立するよね

もう生活費稼いでくれたらそれでいいの、っていう

 

わかる、わかる

 

この本が書かれてから半世紀以上経って

日本の女性も比較的、経済的に自立できる人も増えてきました

 

精神的にも

経済的にも

自立した女性にとって必要な「夫」ってなんなんでしょうか

 

誰かが

「子供は生きがい、仕事はやりがい、夫は『?』」

と言っていましたが。。。

 

中谷美紀を「読む」2

 

 

中谷美紀さんが20代から30代の頃に書かれたエッセイを読みました。

ロングヘアーの中谷美紀さんが、新鮮な感じがしますね。最近は肩にかかるくらいの髪型(昔風に言うなら、前髪のない禿か?)を維持してらっしゃるので。

 

私としては、最近のエッセイよりもこちらの方がとても読みやすかったです。

言葉ですべてを説明しようとされていない、自分の思ったことを素直に(か、どうかは本人にしかわからないが)吐き出されている様子が、砂に水が吸い込まれるように文章が頭に入ってきて、心地よかったです。

 

インド旅行記では、日程が進むに連れて、絶対に日本にいたら書かれないであろう

「って言ってるだろうが!」

「インド人はわからん」

「なら、結婚相手紹介しろよぉ~!」

(占い師に30〜35歳で結婚するかもしれない、と言われて)

(↑わかるわぁ。独身女子が一番思うセリフよ。シミジミ。。。)

と、本音トーク炸裂なのが私のツボでした。

 

中谷美紀さんのエッセイで、こんなに笑えると思わなかった。。。

 

今のところ、中谷美紀さんのエッセイでオススメ№1は、インド旅行記です

 

終盤で何度も

「日本に帰りたい」

とおっしゃられているのですが、

4回渡印されて都度エッセイを書かれているところを見ると

インドに「ハマら」れたらしい

 

続き、気になるわ〜!

 

ただ、「女心と秋の空」では、この何度かのプライベートのインド旅行の後に、仕事でもインドに行かれていて

その時には、インドに何も驚かなくなってしまった自分は、この国と別れる時が来たのかもしれない、ということを書かれていて、そうおっしゃられる中谷美紀さんの未練なさげな様子に

「姉さん! かっこいいです!」

と思っている自分がいました。

 

仕事に行き詰まった時、

もうこの仕事に未練なんかない、と思うほど疲れ切った時

 

女優 中谷美紀はインドに

漫画家 高橋由佳利はトルコに

 

私もそれぐらい何かをやりきったと思えるぐらいの人生を送ってみたい

 

ただ私はインドにもトルコにも

興味はありませんが。。。

どこに行くかなあ。。。

 

#中谷美紀