源氏物語で好きなエピソードが
実は柏木と女三ノ宮のハナシだったりする。
俵万智さんの言葉を借りると、「実に嫌なオッサン」になった光源氏のハナシなのだが、けっこう好き。光源氏は、自分のことは棚に上げまくり、相変わらずの自己中っぷりを発揮している
とはいえ、私は登場人物の誰が好きとかそういうのはなくて「誰も幸せにならない救いようの無いストーリーだな」という感想なんですが。。。
柏木と女三ノ宮が同じくらいの年齢かと思っていたのですが、10歳くらい離れていたことを最近知り、ちょっとビックリ
しかも柏木が亡くなったのは30歳超えていたと知ってさらにビックリ
そんないい年で、若い女への片思いで死ぬなよ、柏木。。。
と不憫になった
このストーリーがすごいのは、女三ノ宮が柏木を全く好きにならず、生まれてくる子ども(薫)にも全く愛情を注がないところ
普通あそこまで好きだと言い寄られたら、少しは心が動きそうだが、全くそうならないのが女三ノ宮という特殊性と、そんな女にノイローゼになるまで執着してしまう柏木と、形式上の妻なのに、寝取られたということに怒り心頭でプライドだけは高い光源氏と、正室になれなかった紫の上の人生の振り返りという、もうホントに何も良いことない人間関係が進行していく様が
中毒性をもって語りかけてくるスゴイ話である。
いや、本当はこういうハナシ、苦手なはずなんです、私。
でも、なぜか、源氏物語のこのエピソードだけは何回も読んでしまう
女三ノ宮がもし、氷室冴子氏の「ざ・ちぇんじ!」の三の姫みたいに
「私は綺羅様の形式上の妻なのです。私には宰相の中将様しかいません」「宰相の中将様を悪くいう美濃は嫌いです!」ぐらいスパっと言い切れる女性なら幸せになれたのにねえ。。
という妄想だけしている大型連休
暇なんだね、というツッコミがきこえてきましたのでこれにて失礼